連載「ジェンダー平等とは」Vol.1
大阪全労協ケアワーカーズユニオンNOV 2025
今号より、大阪全労協内外からの投稿により「ジェンダー平等とは」を題材にして連載を企画する事になりました。
このテーマで自由な投稿を行う事によって予定調和的にならずに、様々な議論がなされる事を期待しています。


定期大会の「ジェンダーの課題に取り組もう!」特別決議の首謀者ということで、機関紙でそれに関する連載の1~2回目を担当する事となった。
ジェンダーとかフェミニズムとか言われたら、男にモテへん化粧っ気も無いオバハンが目を三角に吊り上げてキイキイ叫んでるアレやろと初手から敬遠する向きもあろうが、私の連載のコンセプトは「楽しくジェンダーを」なのでご安心を。学者・研究者の書いたものは、極力引用しない(そもそも執筆者が不勉強過ぎて「お前ごときが語るな」というクレームが来そうなのだ)。
決議のおさらいをしておくと、労働組合ギョーカイはジェンダーの課題に鈍感ではないか?という問題提起をし、その一例として選択的夫婦別姓に触れた。女性労働者が大きな苦痛と不便を感じているにも拘らず、労働組合としてこれに取り組むところが少ない。たとえば男女ほぼ同数が働く事業場でトイレの比率が男性用:9、女性用:1だったりしたら、そこの組合は「不公平だ」と声を上げるだろうに、女性労働者の9割が苦痛で不便だと言う声(叫び)が、残念ながら男性が多く男性中心で運営されている労組で“自分事”になって
いない。大阪全労協でも変えていかなければならない…という内容である。
強制的夫婦同姓で特に困ることに、銀行口座とパスポートが挙げられる。海外では名前の異なる口座は詐欺やマネロンを疑われ、パスポートの氏名と合っていないことで空港で足止めされたり、セキュリティーチェックに引っ掛かって重要な国際会議に入れて貰えなかったり。
折しも新政権は、自民党のオールドボーイズクラブと野党ウルトラライト勢力に支えられてどうにかこうにか船出した。首相自らは離婚→再婚によって公式に本来の姓を名乗るというトリックを用いながら、選択的夫婦別姓制度には反対の立場だ。通名で事足りるとするのは、自分ではないものを自分(お前)だとして強制される苦痛への無理解だし、私見だが歴史を辿ると、創氏改名を植民地に押し付けた差別意識にもつながるのではないかと思う。
このような情勢下、ジェンダーについて情報をアップデートし共有することに意義があるはずだ。次回は演歌のこととか?

