31回大会方針の下、21総選挙/政治・社会の変動を踏まえ 地域・中小合同労組運動の活性化で全国協22春闘へまい進しよう

NOVEMBER 2021全国協

11/6/2021

第31回大会の成功勝ち取る
全国協は、去る9月11日、12日、第31回定期全国大会を開催した。コロナ・パンデミックで明らかになったアベノミクス・新自由主義経済の実態と限界を確認し、現下の労働運動の停滞を克服する中小・地域・合同労組運動の構築・発展が喫緊の課題であることを再確認した。

コロナ苦で闘増大
コロナ禍の労働者・国民の生活状況は、ますます厳しい。労働者の賃金は、この間「失われた30年」の中で低迷し、ОECD(経済開発協力機構)33ヶ国中22位、先進7カ国中唯一賃金が増えない状況にある。大企業の内部留保が増え続ける下で、賃金労働条件の改善が進まない原因のひとつは、言うまでもなく非正規労働者の増加であり、その劣悪な労働条件改善が進まないことだ。そして、中小零細企業の職場でも、コロナ下で職場の疲弊と劣悪化が進行している。不十分な職場安全対策や医療保険制度の不備は、労働現場で孤立する労働者への心身負担の増大、ハラスメントの横行をもたらしている。リモート勤務・シフト勤務が進む中、労働時間規制がますます曖昧になっている。そして弱い立場にある正規労働者・女性労働者・外国人労働者などへの犠牲転化が拡大する。

大会方針を確認
大会で確認された全国一律最賃制の確立と最低賃金の大幅アップ、格差をなくす賃金アップ、賃金労働条件の均等待遇の実現、長時間労働を防止する労働時間規制の闘いが、中小零細企業労働者・未組織労働者のおかれた劣悪な状況を打破するカギである。地域合同労組を軸に地域で運動する全国一般全国協の強化・発展が問われている。  

低迷する春闘を超えて
日本の労働組合運動の主流を成す連合は、10月開催の定期大会で、初の女性会長を選出した。来春等での「4%賃上げ要求」を目指し労働者の大半を占める中小・未組織労働者の「労働組合不信」を克服するジェンダー問題・非正規問題への取り組みが問われている。低迷する春闘が示す社会的影響力の後退の中、大企業産別組が産別的取り組みからますます撤退し企業内労使関係に純化する動きも急である。

21総選挙の勝利へ
迫る21総選挙での政治転換の争点は、格差と貧困の拡大との闘い、地球大の環境破壊対策・脱原発と再生エネルギー転換、世界的産業再編成と富の再分配など歴史的時代的転換への対応にある。生活と権利が脅かされる厳しい状況の下で、ともすれば内向きな意識が支配的になりがちだ。自衛軍事力の強化、国家主義・排外主義が公然といわれている。いまこそ、労働組合の社会的役割・連帯に立ち返り、職場・地域の議論と運動に取り組もう。

22春闘へまい進みましょう
31回大会で確認した基本方針に基づき、最賃・均等待遇・労働時間規制を軸に、22春闘で社会的な広がりを実現するため、秋年末闘争から22春闘へつながる計画的準備に取り組んでいこう。

NEWS