未曽有の災害が押し寄せる日本列島

台風21号で見えた夢洲の惨状

カジノや万博、都構想で浮かれている場合か!


大阪全労協ニュース326号
最近の日本、いや世界の気候は何かおかしい。異常であるともいえる。盛夏ともなれば気温35度を超えることが当たり前のことのようになっているし、これほどに台風が襲来することもかつてはなかった。

さらには大阪北部地震や北海道の震災でも大きな被害が起きた。南海トラフ巨大地震はいつ来てもおかしくないそうだ。その際の被害総額は1410兆円(国家予算の14年分)。大阪湾で最大の高潮・津波被害が発生すれば、それだけでも被害額は121兆円(いずれも日本土木学会試算)といわれている。

にもかかわらず、大阪府・市は夢洲に万博を呼びこみ、カジノを誘致しようと目論んでいる。その余勢を駆って「大阪都構想」(大阪市解体)の住民投票に勝利しようというのが、大阪維新の会の戦略であるようだ。そのために、すでに巨額の投資が進められている。

私たちの税金をカジノや都構想に使うのか、道路や港湾、堤防の耐震化、人びとの暮らしを守る施策に使うのか。「防災」こそが自治体の最大課題であるはずだ。そのことが、いまあらためて問われているのではないだろうか。

そういう状況を検討する講演市民集会が11月8日、エル大阪で開かれる。講師は、震災における住宅復興や街づくりなどを調査・研究してこられた塩崎賢明さん(立命館災害復興支援室アドバイザー、神戸大学名誉教授)で、講演テーマは「巨大災害に備える自治体の課題」。また、大阪を知り、考える市民の会世話人の中野雅司さんやカジノ誘致に反対する署名実行委員会からのアピールも予定されている。

ところで、本来なら今秋にも住民投票が実施されるといわれてきた「大阪都構想」。維新の会は「いまやっても負けは確実」と読んで、延期を決めている。当初4000億円といわれた財政効果も1億円と判明したが、橋下フレンズの学者が今度は「1兆円超の経済効果」とする試算を発表。これまたマイナスの効果額や大阪府の経費増(2000御エク以上)が計算されていないなど、報告書の根拠すら多くの学者が批判する代物である。市議会でも「議論に値しない報告」(自民)、「市ベルの低い内容」(公明)とさんざんだ。