≪18 春闘回答≫「正社員の待遇を下げての『格差是正』」はおかしいぞ! 問われる日本郵政の社会的責任

郵政産業労働者ユニオン
日本郵政第13回定時株主総会に出席された株主のみなさん、私たちは日本郵政グループ各社及び関連会社で働く労働者で組織された労働組合、郵政産業労働者ユニオンです。

日本の雇用社会は約4割、郵政はそれ以上の約5割が非正規雇用で働いています。非正規というだけで正社員と同じ仕事をしているのに労働条件には大きな格差があり、いわれなき差別に苦しんでいるのが実態です。そのような格差を是正していくことは社会全体の喫緊の課題です。安倍政権が「働き方改革」を最重要政策として位置づけ、正社員と非正規社員との格差是正を求めた労働契約法20条裁判の判決が大きくマスコミでも取り上げられる中で、日本郵政は春闘の回答において格差是正の流れに水を差す提案を行ってきました。(提案内容は裏面をご覧ください)

「働き方改革」にも反する郵政の手法!
会社は、正社員の労働条件を引き下げて、非正規社員の「処遇改善」を提案してきました。郵政のこの手法は正社員ショックとして女性週刊誌にも取り上げられるくらいに大きな話題となりました。「処遇改善」と言っても、一部の「改善」に過ぎず、内容も同一労働同一賃金とは程遠い内容です。「男女差別を禁止する場合に男性の待遇を引き下げて男女平等とすることは許されない」と同様に、非正規社員の処遇改善のために正社員の待遇を引き下げて対応してはならないことは、国会審議で加藤厚労大臣が答弁の中で、また「働き方改革実現会議」のメンバーの一人である水町勇一郎東大教授も著書の中ではっきりと言っています。郵政の手法は「働き方改革」の目的と趣旨に反するものであり、今後、非正規社員の処遇改善を検討する企業に対し「悪しき前例」となることは明らかです。日本郵政の社会的な責任が問われています。

当期純利益+内部留保=十分な財源
職場では一般職の社員から「正社員となったメリットがない」、「地域基幹職と同じ仕事を求められているのに、手当で差別されるのは納得できない」という声が上がっています。5月15日に発表された「日本郵政グループ中期経営計画2020」では、「社員の力を最大限に発揮できる環境の整備」が基本方針として示されましたが、春闘回答ではたして「力を最大限発揮できる環境」となるでしょうか。また、同じ日の2018年度3月期連結決算では4606億円の当期純利益を計上し、株主配当も特別配当7円を増額し、57円となりました。今回の提案の理由は「財源確保」ですが、膨大な内部留保と合わせても非正規社員の処遇改善のための財源・原資は十分にあります。