安倍式働き方改革のウソ・マコトを考える

法律家8団体による講演・報告集会


安倍政権は今年3月、非正規社員の待遇改善するための「同一労働同一賃金」と「長時間労働の上限規制」を2本柱とする働き方改革の実行計画をまとめた。そして、これを労働政策審議会に諮り、秋の国会では関連法改正案を一括して提農村復興を実現しようとしたのは当時の軍部や革新官僚だった。安倍の爺さんの岸信介はその代表。岸と安倍を同一レベルで語る気はないが、時代的な流れの不気味さには感じるところがある。長時間労働の規制にしても、正規職・非正規職の格差の均衡、均等待遇にしても、その実現を経営側の恣意的な意図のもとに行わせるか、あるいは官僚機構の目論見通りにさせるのか、労働側からの主張をどういうレベルで反映させるのか、その違いは大きい。私たちの力はまだまだ弱いが、その主張の積み重ねによって何かが変わることは間違いない。出し、2019年からの施行をめざす、としている。


マスコミ各社はこの取り組みを好意的に評価する一方、具体的実行計画については多くの注文をつけている。非正規職の増大と相談件数の増加に直面している労働組合からすれば、むしろそれらの欠陥や抜け道を注視せざるを得ない。例えば、残業時間の上限規制の「100時間」など、何を議論しているのかと思うほど。他方でインターバル制度(勤務間休息時間)が仮に導入されるのであれば、それは大きな前進にはなる。

 

そうした点を含めて6月16日、大阪労働者弁護団や民主法律協会など在阪の8つの法律家団体が主催する集会「まともな働き方実現!~安倍式働き方改革のウソ・マコト」がエル大阪南館ホールが開かれる。基調講演は東海林智さんによる「働き方改革の裏側~労働法なき労働への暴走」。彼は毎日新聞の記者として働き、新聞労連の委員長も務め、現在は毎日新聞社新潟支局長。さらに、先頃開催された「労働情報」創刊40周年記念パネルディスカッションでも提起と進行を務めた。集会ではほかに、国会議員からのアピールや各分野からの報告、国会審議を含めた情勢報告などもされる予定。

 

日本の長時間労働は世界的にもよく知られ、かつては「モーレツ社員」や「24時間闘えますか」などといった言葉がテレビなどでも流れていた。その一方で単位時間当たりの労働生産性の低さも指摘され、このままでは欧米だけでなく、アジア諸国にさえ、生産性で太刀打ちできなくなる、とまで言われている。これは労働側だけでなく、経営の側からも問題視されているのである。

 

戦前、戦争への道をひた走っていた日本で、統制経済をめざして生産性の向上、農村復興を実現しようとしたのは当時の軍部や革新官僚だった。安倍の爺さんの岸信介はその代表。岸と安倍を同一レベルで語る気はないが、時代的な流れの不気味さには感じるところがある。

 

長時間労働の規制にしても、正規職・非正規職の格差の均衡、均等待遇にしても、その実現を経営側の恣意的な意図のもとに行わせるか、あるいは官僚機構の目論見通りにさせるのか、労働側からの主張をどういうレベルで反映させるのか、その違いは大きい。私たちの力はまだまだ弱いが、その主張の積み重ねによって何かが変わることは間違いない。

大阪全労協機関紙 310号2017年6月